未完という名のJKの読書録

読書の感想呟いてます!

『親愛なるあなたへ』誰かのために自分を犠牲にする人は脆く、美しい

 

大好きなカンザキイオリさんの作品です。

毎回なのですがこの方の作品は一つ一つの箇所を

大切にしていることがとても伝わってくるから好きです。

 

君の名は。を想起させるような、

同じ時系列で進んでるように見えて

違う時間を生きている二人のお話です。

 

主人公の二人はどこか繋がっているような気はしたものの

少しずつ物事や人物に矛盾が出てきて

水彩画のようにじわっと美しく全体が彩られていきます。

 

そして今回もちょっぴり入れてる切ない恋愛要素

 

カンザキイオリさんの恋愛の美しさには

いつも思わず吐息が漏れてしまいます。

 

私は恋愛に疎く、

あまり恋愛をいいものだと思っていない節があるのですが、

そんな私でもこの方の描く恋模様には

ずっぷりと溺れてしまいました。

 

三角関係が描かれていて、

恋心を伝えられずに大人になってしまった人物が一人います。

この人物が魅力的すぎて胸が締め付けられるようでした…

 

「三角関係なんて何番煎じだよ」

と思うようなネタかもしれませんが私には初めて読んだような

複雑さや美しさが完璧に表現されていました。

 

些細な言葉の表現やセリフの意味なども読んでいて面白く、

日本語を愛する人にとってはたまらない一冊

になっていると思います。

 

展開は想像もしていなかったところへ進んでいき、

すべてが繋がったとき信じられないくらいの感動が味わえます。

 

家族や友人、恋人を大切にしたいという

守りたい気持ちがあまりに強すぎて、

気づかないうちに自分がボロボロになってしまった…

そんな経験はありませんか?

 

もう戻れないあの日の出来事、

取り戻せない大好きな人と過ごした時間、

元通りになることは叶わない家族。

 

人間の汚いところも美しいところも凝縮された作品でした。

 

作中に出てくる楽曲

「爆弾」

は実際に配信されていたので、私は読了したあとに楽曲を聴きました。

楽曲と合わせると作品自体が

ゆっくりと私に溶け込んでくるようで、

しっかりと五感で浸れたように感じれました。

美しい言葉や文章に触れたい方はぜひ手に取ってみてください。

 

 

「親愛なるあなたへ」カンザキイオリ